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近石瑠璃、初CDリリース☆Authentic Harp☆

皆さま、お待たせしました!

クラシックハーピスト、近石瑠璃さんの初めてのCDが発売になりました。

     
ah_jacket.jpg

瑠璃さんが、命名したそのタイトルは、Authentic Harp。

Authentic(オーセンティック)とは、「真正の」「本物の」という意味。

ついに登場の堂々の自信作です。

ハープという楽器の起源はとても古く、古代メソポタミアの文献にまで遡れるようですが、現代、一般に見られるような、あらゆる調で演奏できるダブルアクション・ハープの歴史は、ハーピストのクルムホルツが、フランス人ピアノ製作者のセバスチャン・エラールにハープの改良を相談したところから始まったといいます。

エラールは、すべての調に転調が可能で、臨時記号にも自在に対応できるダブルアクション・ハープ(現在のグランドハープの原型)を、1811年に完成させました。

今回、近石瑠璃さんが初めてリリースしたCDに、Authentic Harpと名付けたことに、今日までのハープの歴史を作りあげてきた人々への感謝や共感、それを受け継いでいくものとしての彼女自身の深い思いを感じとることができます。

「このアルバムの収録曲は全てハーピストによって作曲されました」
と説明にある通り、ハープの構造や機能に不慣れな作曲家によってではなく、ハープを知り尽くし、愛し、ハープの魅力をあますところなく伝えたいと願った古今のハーピスト自らの手によって作られた楽曲だけで構成された、まさにハープを愛する人のための、ハーピストによる本物のハープ演奏のアルバムです。

この中には、ダブルアクション・ハープの考案をエラールに提案した、18世紀のハーピスト、クルムホルツの作品の他、19世紀にフランスのハープ界の黄金時代を築いたハーピスト、ハッセルマン、ハープの機能を最大限引き出す楽曲を作ったサルツェード、20世紀前半にパリで活躍した、ハープの現代的奏法を開発したトウルニェの作品などが収録されていて、ダブル・アクションハープが世界に誕生してから、ハーピストたちがよりよい音、より美しい表現を求めてきた軌跡をたどることができます。

そして、ハーピストの手によって作られたこれらの楽曲が、10才の頃からプロのハーピストを目指して修練を積んできた近石瑠璃さんの演奏によって、今、世に出されました。

皆さま、ぜひぜひ試聴してみて下さい。
極上の音楽。
本当に美しい音楽がここにあります。


近石瑠璃さんの演奏は、ハープの弦をさらっとなでるような表面的な美しさではなく、ハープと一体化し、弦の一本一本としっかり絆を結び、まるで彼女自身がハープになったかのように、彼女の存在を通して奏でられるのです。

東京芸術大学卒業後、イタリアに留学。卒業試験を最高点で合格し、2006年、カステルフランコヴェネト・A・ステファーニ国立音楽院を首席で卒業。

そうなんです。
音楽の本場、イタリアの国立音楽院を首席で卒業して、日本へ帰ってきてくれた方なのです。

ここ数年で彼女の演奏は、繊細で美しい妖精のような演奏から、さらに力強さを得て、人の心にしっかりと届く確信に満ちた演奏に変わりました。

《近石瑠璃 Authentic Harp》DQC-633 〈STEREO〉

この演奏を聴いていると、しあわせな気持ちになります。
勇気が湧いてきます。

初めて、近石瑠璃さんにお会いした時、あまりのハープの音色の美しさに驚嘆する私に、彼女は妖精のような笑顔で言いました。

「ハープは魔法です☆」

「えっ? ハープは魔法なんですか?」

「はい。ハープは魔法です☆☆」

 今、このCDを聴きながら、「ああ、やっぱりハープは魔法なのかもしれない」と、思っています。

 皆さまも、ぜひ、この素晴らしい魔法を体験して下さい。

《近石瑠璃 Authentic Harp》オフィシャルサイトは☆
こちら

 試聴ページは、☆
こちら


2011年3月5日(土)には、 タワーレコード渋谷店でインストアライブとサイン会も開催されます。
 詳しくは、☆
こちら

アマゾンでのお買い求め→
Ruri Chikaishi Authentic Harp

     ピクチャ 12

近石瑠璃さんのハープ演奏を聴いて、たくさんの方々がしあわせになれますように☆

                  らいおんますみ。

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テーマ : 女性アーティスト - ジャンル : 音楽

TOKYO ACOUSTIC 14 GUITAR PROJECT

ずいぶん久しぶりの更新になってしまいました。
今年もよろしくお願いします。<(_ _*)>

さて!

2011年2月4日午後7時。
世界中の人々の熱い支援を受けながら、エジプトの民衆が新しい時代を作るための“Day of Departure“の祈りを始めたちょうどその時刻に、東京銀座YAMAHAホールで、素晴らしい音楽のプロジェクトが幕を開けました。


世界的なギタリスト三名による“TOKYO ACOUSTIC 14 GUITAR PROJECT”です。

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その三名とは、日本を代表するジャズギタリスト渡辺香津美氏、スペインを拠点にご活躍中のクラシックギタリスト村治佳織さん、そして、佳織さんの弟さんでNYCを本拠に活動を展開している若きギタリスト村治奏一さんです。

香津美氏と佳織さんは、以前から何度か共演されていたようですが、今回、このお二人に村治奏一さんが加わり、全く新しいプロジェクトが始まりました。

この三人が一つのユニットを組むことの素敵さは、すでに偶然が証明していて、三人ともお誕生日が14日。
そんな奇跡的偶然=必然に導かれて、PROJECT名は、“TOKYO ACOUSTIC 14 GUITAR PROJECT”。
しかも三人とも、東京生まれ東京育ちということから、「TOKYO」を高々と冠して、東京から世界への音楽発信に高い志を掲げての堂々たる船出です。

 
 さて、開館一周年のYAMAHAホールの舞台に最初に登場したのは、渡辺香津美氏と村治奏一氏。

 なんというしあわせ。

 夢のようです。
 香津美様と奏一さんが、一緒のステージに!

 私の感じるところでは、このお二人は、あらゆる意味で正反対なギタリスト。
 香津美様の持っていないものを全部、奏一さんは持っていて、奏一さんの持っていないものを全部、香津美様は持っているというような意味において。

 ただし、お二人に共通しているのは、人への限りないやさしさと、自分への厳しさ。

 だから、このお二人が一緒に音楽をする、というのはなんともワクワクすることなのです。

 YAMAHAホールの黄金色のライトの中、一曲目は、奏一さん作曲の「コダマスケッチ」 arranged by souichi&kazumi.
 
 NHKBSの番組のテーマ曲としておなじみの奏一さんのこの曲を、今回の事前合宿で、香津美氏と奏一さんが編曲し、新たな曲に生まれ変わったという前情報から想像していた安易な予想を見事に裏切った魅惑のイントロ!

 いきなりの香津美サウンドで始まったコダマスケッチ。
 繊細で几帳面、優しく美しい奏一さんの演奏にからんでいく、自由で予測不能、メロディアスで色気のある香津美氏のアドリブ。

 なんというしあわせ。
 まるで新しいサウンド。
 うれしい。
 しかも、ほんの数カ月前、このYAMAHAホールの真下にあるYAMAHAスタジオで行われたTOCHIKA2010のプレコンサートで、マイク・マイニエリ氏の父親のような温かいまなざしに包まれながらギターを弾いていた香津美様が、今、ちょっと緊張した面持ちで繊細なタッチでギターを弾く奏一君を、まるで父親のような温かいまなざしで見つめているなど。
 この、音楽が縦につながっていく様は、実に心に迫るものがありました。

 そして2曲めで、フラメンコ風の美しい衣装で登場した佳織さま。

 “ピアノ・レッスン”
 なんとも威風堂々、重厚な、心の芯にずしりと届く、美しい、“日本のギター界のプリンセス”と称されるのもなるほど、とうならせる実力の響き。

 そして、三人が揃ってのブラジル風バッハ。
 三人の役割分担が秀逸!

 メインを佳織さんがとり、奏一君がリズムセクションで香津美様がアドリブ入れたり。
 中央に佳織さんが座ってギターを構えているだけで、なんとこの場が安定し、舞台が絵になることか。
 両脇に二人の侍従を従える、まさに女王のような風格・・。(^.^)
 
 そして、この三人の奏でる音質の違いと、にもかかわらずそこから生み出される絶妙なハーモニー。
 この三人の組み合わせは、正解!

 そんな中で迎える、本日のメインプログラム。
 ロドリーゴ作曲のアランフェス協奏曲を、三台のギターで全曲演奏する。
 
 アランフェス協奏曲を初めてオーケストラと共演したのは、16歳の時という佳織さんと、「僕は20歳超え」と答える奏一さん。「香津美さんは?」MC佳織さんは、そう訊いてから、「あ、いえ、お年じゃなくて、去年ですよね」と笑う。

 そう、香津美様は、
こちらでもご紹介したとおり、昨年の七夕の夜に、サントリーホールで、世界初のアランフェス全曲ピック弾きというものに挑戦されたのです。

 その時は、「爆音で」ギターを弾きたかったらしいのですが、オーケストラとの関係で、アンプは使用せず、完全生音アコースティックで全曲貫かれた香津美様でしたが、今日は、悲願のエレアコ登場。

 任務分担は、第1楽章のソロを佳織さん、2楽章を香津美様、3楽章を奏一さん。
 オーケストラバージョンからギター三台への編曲は、おそらく、メインを香津美様が務めつつ、佳織さんのアドバイスや、奏一君のつぶやきなどにも耳を傾けながら練り上げられたに違いなく。

 第1楽章の始まり。
 安定感のある、重厚な佳織さんのソロ。
 両脇で支える二人の従者たち。
 日頃、耳にする佳織さんの演奏よりもはるかに力強く色彩に満ちているように感じたのは、おそらくこのプロジェクトの化学反応がもたらした奇跡の効果かと。
 観客は、魅了され、浮世を忘れる。

 第2楽章。
 サイコロ&翼の模様が入ったお馴染みの香津美様専用エレアコ(ギター屋さんのお兄さんのお話からすると、おそらくこれが特注Abe Rivera)に持ち替えて!

 うわ~!
 来ました!
 完璧な、佳織さんと奏一君の奏でるオーケストラパートの上に、なんとエレキで謳う香津美サウンドのアランフェス2楽章!

 生きててよかった。

 これは涙がでる、まさに生きててよかったアランフェスです。

 何を隠そう、私は高校時代以来、世界の楽曲の中で最も好きなのがアランフェスの第2楽章なのです。

 これをのびやかに、華麗に艶やかにエレアコで演奏される香津美様。
 これが、「世界で自分にしかできない演奏」なのでした。
 この主旋律とアドリブを支える、佳織さんと奏一君のギターの確実かつ、美しいオーケストラパート。

 この三人で、この演奏ができるなら、もはや、この曲にオーケストラはいらない。
 ストリングスより、ギターの三重奏があまりにも美しく響き合う。

 この第2楽章が聴けて、私はこの“TOKYO ACOUSTIC 14 GUITAR PROJECT”の、世界性、未来、必然性と、限りない可能性を確信しました。

 この3人がプロジェクトを始めてくれて、本当によかった。

 第3楽章は、緊張もほぐれてきた奏一君の美しいソロで、きっちりとまとめ上げてくれました。

 このコンサートでは、第二部で、香津美様、佳織さんの“ネコヴィタン・エックス”や、奏一君のソロ、“リオの散歩道”、佳織さんのソロ、“リオの光”、三人によるバッハのパルティータなどなど、それはそれはこの世のものとも思われないほど美しい演奏が続きました。

 このプロジェクトに懸ける香津美氏の意気込みがひしひしと伝わってくる、本当に素晴らしいステージでした。

 きっとこれから、このTA14GPは、CDを製作したり、世界へと活動の場を広げていったりするでしょう。

 その旅立ちのコンサートに立ち会うことができて本当にしあわせでした。

 渡辺香津美さん、村治佳織さん、村治奏一さん、そして、このプロジェクトを支えているたくさんのスタッフの皆さま、本当にありがとうございました。

 これからの“TOKYO ACOUSTIC 14 GUITAR PROJECT”のご活躍を心よりお祈り申し上げます。

                    らいおんますみ。

    *   *
  渡辺香津美様オフィシャルサイトは
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  村治佳織さんオフィシャルサイトは
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  村治奏一さんオフィシャルブログは
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テーマ : 音楽のある生活 - ジャンル : 音楽

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